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【概要】

 超音波探傷試験(UT:Ultrasonic Testing)とは、人間の耳に聞こえない超音波(周波数の高い音)を用いて、内部の欠陥を検出する試験方法です。超音波は物体の中を直進する性質をもっており、異なった材質または空隙との境界面で反射し、その反射エコーを受信し、きずの位置や大きさを検出します。

 一般に、試験体の探傷面に対して超音波を垂直に入射させる垂直探傷法と、斜めに入射させる斜角探傷法に分類され、鋼板や鍛鋼品に対しては垂直探傷法、溶接部に対しては斜角探傷法が適用されます。

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【対象欠陥】

・主として内部欠陥の面状欠陥(割れ、溶込み不良、融合不良、スラグ巻込み)

・厚さ測定も可

メリット】

◎面状欠陥の検出が容易

◎片面からの探傷が可能

◎欠陥の厚さ方向の情報が得られる

◎試験結果の即答性がよい

◎厚板の探傷も可能

【デメリット】

△表面状態の影響を受けやすい

△接触媒体が必要

△薄板の探傷には不適

△欠陥の種類の判別が困難

△探傷技術者の熟練が必要

【適用】

・建築、土木構造物の溶接部

・素材(板材、丸材)

・鍛造品、鋳造品

・ボイラー、タービン等の発電設備

・鉄道車両の車軸

・コンクリートポンプ車両

鋼製防護柵の根入れ長さ、アンカーボルト長さ

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    垂直探傷法 原理図   

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    斜角探傷法 原理図     

【検査風景】

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